胸が大きいと太って見える理由|上半身をすっきり見せる服の選び方

パンパスグラスとベージュのニットが並ぶラック

この記事でわかること

  • 首元から胸まで布で覆うと窮屈に見えやすい
  • 首元・ウエスト・素材の3つを物差しにする
  • ハイネックやゆったり服は条件しだい
  • 服の前にバストを測り直してブラを合わせる

「体重は普通なのに、胸が大きいせいで写真に写るとなぜか太って見える」。首元が詰まった服はだめ、オーバーサイズはだめと聞いても、記事によって答えが逆で、何を選べばいいのか分からなくなりますよね。結局、黒っぽいゆったりした服ばかりになって、かえって大きく見えるという迷いも重なります。

そこで本記事では、胸が大きいと太って見える理由と、首元・ウエスト・素材の3つの物差しで上半身をすっきり見せる選び方をまとめました。記事によって答えが逆になる論点も、取り入れるときの条件として整理しているので、手持ちの服を自分で見直せます。

あわせて、シャツやワンピースなどアイテム別の選び方や、下着と骨格タイプによる違いも同じ流れで紹介します。

胸が大きいと太って見える3つの理由

ハンガーに掛かった白やベージュのトップス

胸が大きいと太って見えやすいのは、主に3つの理由が重なるためです。首元から胸までが布で覆われること、胸から布がまっすぐ落ちてウエストが隠れること、胸に合わせたサイズで肩や身幅が余ることです。どれも体型そのものではなく、服の形と着方で変えやすいといえます。

首元から胸までが布で覆われると窮屈に見える

胸が大きい人は首元から胸の一番高いところまでの距離が長いため、そこが布で一面に覆われると、首が短く窮屈な印象になりやすいのです。胸の大きい人向けの服を作るブランド「HEART CLOSET」の代表・黒澤美寿希氏も、美的.comの記事でこう解説しています。

スタイリストが監修したエアークローゼットの解説も、首元が詰まった服は布の面積が増えて太って見えやすいとしています。首元の詰まったトップスで上半身が大きく見えると感じたら、まず首元のあきを見直してみましょう。

胸から布がストンと落ちてウエストが隠れる

胸の一番高いところから布がまっすぐ下に落ちると、ウエストのくびれが隠れ、上半身が胸の幅のまま箱のように見えやすくなります。前述の黒澤氏は、ストンとした形の服では、ウエストやお尻のまわりに空気が入り、子どもがスモックを着たような姿になってしまうと表現しています。

布が胸の高さから落ちてウエストが見えなくなることも、太って見えやすくなる理由の1つでしょう。鏡で横から見て、胸から下の布が体から離れていないかを確かめると、服を替えるべき場所が分かりやすくなります。

胸に合わせたサイズは肩や身幅が余る

胸が入るサイズに合わせて大きめの服を選ぶと、肩や身幅が余り、全体が大きく見えがちです。黒澤氏はエキサイトの取材で、服づくりの基準になる人台の胸はブラのサイズでいうB70相当のため、胸に合わせてサイズを上げると体に合わなくなると話しています。

下着メーカーのグンゼの解説も、胸を隠すためにゆったりした服を選ぶと、かえって太く見えるとして、ちょうどよいサイズをすすめています。サイズはまず肩で合わせ、胸まわりは形や素材でゆとりをとると考えると選びやすいはずです。

上半身をすっきり見せる服選びの3つの物差し

ベージュのリネンの生地

上半身をすっきり見せたいときは、首元のあき、ウエストの位置、素材の3つを物差しにすると、服を自分で判断しやすくなります。手持ちの服を見直すときも、新しく買うときも、同じ物差しで考えられるのが利点です。

首元は鎖骨がのぞく浅めのあきを選ぶ

首元は、鎖骨が少しのぞく浅めのVネックや、シャツの襟元が開いたスキッパーなど、胸の上に縦の抜けができる形が選びやすいでしょう。前述のグンゼの解説は、首回りがすっきり見えるVネックは胸を小さく見せる効果があるとしつつ、深すぎると谷間が見えるため浅めを選ぶようすすめています。

スタイリスト監修のエアークローゼットの解説も、すっきりした首元は視線を鎖骨に集め、胸の強調をやわらげるとしています。首元の形の効果は、研究で数値が示されたものというより、下着メーカーやスタイリストの経験からすすめられている方法です。ボートネックや浅いスクエアネックも、首元が詰まらない形として候補になります。

前だけインやベルトでウエストの位置を見せる

トップスの前だけをボトムに入れたり、ベルトを足したりしてウエストの位置を見せるのは、上半身にメリハリをつけやすい着方です。グンゼの解説もウエストを強調して上半身にメリハリを出す着方をすすめ、エアークローゼットの解説もウエストを絞ると着やせして見えやすいとしています。

大阪大学の森川和則氏らが2019年に発表した研究は、平均的な体型のCGモデルで服の見え方を比べたものです。シャツの裾をスカートに入れると、入れない場合よりバスト・ウエスト・ヒップがそれぞれ約1.3cm細く見えました。研究は裾を全部入れた条件で、胸の大きい体型や前だけインの効果は測られていませんが、前だけインなら気軽に試せます。

素材は体に張りつかず膨らまないものを選ぶ

素材は、体に張りついて胸の形を拾うものでも、ふくらんで厚みを足すものでもない、適度なハリと落ち感のあるものが選びやすいでしょう。グンゼの解説は、目の詰まったニットやハリのあるシャツは着やせして見えるとし、ざっくりしたニットは体のラインを拾うため避けるよう書いています。

トリンプのオーストラリア版の公式ブログも、しっかりしたコットンや中くらいの厚さのニットをすすめ、ぴったりしたジャージ素材や薄いシルクは避けるとしています。「ハリかとろみか」で迷ったら、張りつかないか、ふくらまないかの2点で確かめてみてください。

記事によって答えが逆になる3つの論点

レースのついた白いブラウス

ハイネック、ゆったりした服、横じまは、記事によって「避ける」と「おすすめ」が逆になりやすい論点です。どれも避けるかどうかより、どんな条件なら取り入れやすいかで考えると迷いにくくなります。

論点避けるとされる理由取り入れるときの条件
ハイネック首元から胸まで布が続く首元がゆるい形・縦の線を足す
ゆったりした服胸から布が落ちて箱型になる肩が合う・ウエストの位置を見せる
横じま胸の高さに線が入る胸の高さに横線や大きな柄を置かない

ハイネックは首元がゆるいものなら取り入れやすい

ハイネックは一律に避けるより、首元がゆるくふんわりしたものを選び、前を開けた羽織りで縦の線を足すと取り入れやすくなります。トリンプのブログは、胸を大きく見せやすいとしてハイネックを避ける立場です。

一方、エアークローゼットの解説は首元の詰まった服を避けるとしつつ、編み目がざっくりして首元にボリュームのあるタートルネックなら、胸のラインが分かりにくくなるとしています。下着の情報サイトのLINGERISTAも、寒い時期にはぴったりしたものより、ふんわりしたオフタートルをすすめています。

ゆったり服は肩が合っていれば取り入れやすい

ゆったりした服も、肩が合っていて、前だけインなどでウエストの位置が分かれば取り入れやすいでしょう。グンゼの解説はゆったりした服はかえって太く見えるとしていますが、英リンカーン大学の2017年の研究では、若い女子学生33人がぴったりした服とゆったりした服を着たCGの女性像を評価し、大きめの体型の像はゆったりした服のほうが小さく見積もられました。

この研究は胸の大きさ別に調べたものではありません。肩が落ちすぎて全体が大きく見えるものは避け、ハリのある素材で胸から箱型に落ちないかを鏡で確かめてみてください。

横じまより胸の高さの横線に気をつける

しまの向きより、胸の高さに横線や大きな柄が来るかどうかに気をつけるほうが失敗しにくいでしょう。英ヨーク大学の2011年の研究では、縦じまと比べて、横じまを着せた女性の線画やマネキンのほうが細く見え、「横じまは太って見える」という通説を支える結果は出ませんでした。

ただし、この実験は参加者が少なく、条件によって結果が変わる可能性もあります。トリンプのブログは胸元の横じまや大きな柄を、黒澤氏は胸元のロゴや胸のすぐ下の切り替えを避けるよう挙げており、どちらも胸の高さに視線を止めないことが共通しています。

胸が大きい人のアイテム別の選び方

窓辺に並ぶ白いシャツ

胸が大きい人は、シャツは肩、カーディガンは前の開け方、ワンピースは前の裾と切り替えの位置を見ると選びやすいでしょう。どれも試着のときにすぐ確かめられるポイントです。

シャツは肩で合わせ隠しボタンも選択肢に

シャツは肩の縫い目が肩の端に合うサイズを選び、胸元のボタンの間が開かないかを試着で確かめましょう。胸に合わせて大きいサイズにすると肩が余りやすいため、肩で合わせて胸元が開くなら、形の違うシャツを探すほうが近道です。

胸の大きい女性向けのブランドと紳士服チェーンが共同開発したシャツには、ボタンのすき間からインナーが見えない隠しボタンを付けたものが2023年に発売されたと報じられています。前述のHEART CLOSETも、第一ボタンまで留めると窮屈で太って見えるとして、襟元の開いたスキッパー型のシャツを作っていると紹介されています。

カーディガンは前を開けて縦の線をつくる

カーディガンは前を開けて羽織ると、開いた部分が体の中心で縦の線になり、上半身の横幅が目立ちにくい着方です。トリンプのブログも、前開きのカーディガンや長めに巻いたスカーフで縦のラインをつくる方法を挙げ、しっかりしたジャケットはかさばらずに上半身を覆えるとしています。

前を留めて着たいときは、胸の高さでボタンの間が引っぱられていないかを確かめましょう。引っぱられて横じわが出るなら、サイズを上げるより、前を開けて着る羽織りとして使うほうがすっきり見えやすくなります。

ワンピースは前の裾が上がらないか確かめる

ワンピースは、胸で前身頃が持ち上がって前の裾が上がっていないかを、試着で横から確かめるのが大切です。前述のHEART CLOSETは、胸で前身頃が持ち上がるのを防ぐために前身頃を長めに作り、ウエストのひもでくびれを調整できるようにしているそうです。

切り替えは、胸のすぐ下ではなくウエストの位置にあるものを選ぶと、胸から下が箱型になりにくいでしょう。ワンピース選びのコツはぽっちゃりさんの着痩せワンピースの選び方でも紹介しています。

下着で上半身の見え方を整えるコツ

白い布の上の細いネックレス

服を替える前に、バストを測り直してブラのサイズとつけ方を合わせると、上半身の見え方を整えやすくなります。胸を小さく見せるブラも、サイズが合っていることが前提です。

まずはバストを測り直してブラを合わせる

ブラはしばらく測っていないなら、まずトップとアンダーを測り直し、今の体に合うサイズを確かめましょう。ワコールが2021年1月に、カップ別に各100人ずつ集めた20〜40代の女性700人へ行ったインターネット調査では、最後に測ったのが2年以上前の人が43.1%、一度も測ったことがない人が21.0%でした。

ワコールの測り方の解説では、トップはバストの一番高いところ、アンダーはふくらみのすぐ下を、メジャーを床と水平にして測ります。つけるときは前かがみになってバスト全体をカップに収めてからホックを留め、ストラップは肩との間に指が1本入る程度に調整するのが、ワコールが案内する手順です。スタイリストの吉村友希氏も、ウエストを見せると胸が目立つという悩みには、胸の形を整えるブラ選びで対処できるという立場で、BAILAの記事で答えています。

小さく見せるブラはサイズが合ってこそ

胸を小さく見せるブラは、サイズが合っていることを前提に、選択肢の1つとして考えるのがおすすめです。ワコールは2010年に発売した「小さく見せるブラ」のシリーズを今も展開しており、バストの前への出っ張りを抑えるつくりだと紹介されています。

オーストラリアのトリンプのブログは、Dカップ以上向けのこうしたブラで、同国のサイズ表記で最大カップ1つ分、見た目を小さく見せられると説明しています。ただし、アンダーが大きすぎると胸が前に押し出され、カップが小さすぎると胸がはみ出して逆効果になるという注意つきです。小さく見せるブラを試すときも、測ったサイズで試着してから選びましょう。

骨格タイプで変わる胸の目立ち方

光の差す白いブラウス

骨格タイプは体の重心や質感の特徴で説明されるため、同じように胸が大きくても得意な素材や形は人によって違います。自分のタイプの傾向を知ると、ここまでの物差しをさらに絞り込めます。

骨格タイプは胸の大きさだけでは分からない

骨格タイプの説明は体の重心や質感が中心のため、「胸が大きいから骨格ストレート」とは限りません。ワコールの3D計測サービスSCANBEの骨格診断の解説では、ストレートを立体的でメリハリがあり、どちらかというと上重心の体と説明しています。ウェーブは華奢でやわらかな曲線を持ち、どちらかというと下重心、ナチュラルは骨や関節がはっきりしたフレーム感のある体です。

この説明はカップの大きさに触れていないため、骨格ウェーブに近い人で胸が大きい場合もあると考えられます。胸の大きさだけで服を決めず、体全体の重心や質感もあわせて見ると、自分に合う服を選びやすいでしょう。

タイプごとに得意な素材と形が違う

同じ解説によると、ストレートはハリのある上質な素材とIラインのシルエット、ウェーブはふんわりした薄手の素材、ナチュラルは風合いのある生地が得意とされます。胸元の飾りの扱いもタイプで違い、ストレートはフリルや飾りを控えめに、ウェーブはフリルなど華やかなデザインがなじみやすいとしています。

胸が大きいウェーブさんは、やわらかい素材を選びつつ、体に張りつかない厚みのものにすると、この記事の物差しと両立しやすいでしょう。自分の傾向は無料の骨格診断で大まかにつかめます。診断の進め方は骨格診断のやり方で、骨格ストレートさんのトップス選びは骨格ストレートのトップスで詳しく紹介しています。

まとめ

胸が大きいと太って見えやすいのは、首元から胸までが布で覆われ、胸から布がまっすぐ落ちてウエストが隠れることなどが重なるためです。首元は浅めのあき、ウエストの位置を見せる、張りつかず膨らまない素材、の3つを物差しにしましょう。答えが逆になる論点も、条件しだいで取り入れやすくなります。

まずは明日の服で、トップスの前だけを入れるか、カーディガンの前を開けて羽織ってみてください。自分の骨格の傾向を知りたいときは、無料の骨格診断が手がかりになります。

Questions & answers

胸が大きいと太って見える悩みのよくある質問

胸が大きくて太って見えることに悩む人が迷いやすい、3つの疑問への答えをまとめました。

Q黒い服を着れば細く見えますか?
A

濃い色には引き締めて見せる効果がありますが、頼りすぎは禁物です。前述の大阪大学の発表では、平均的な体型のCGモデルで白い服より黒い服のほうがバスト・ウエスト・ヒップがそれぞれ約1.8cm細く見えました。一方、英リンカーン大学の[2021年の研究](https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34029989/)では、若い女性31人がCGの女性像を評価し、黒い服は最も細く評価された一方で、視線が上半身に集まりました。胸が気になるなら、まず首元やウエストの形を整え、そのうえで濃い色を足すのがおすすめです。

QVネックが深すぎるときはどうすればいいですか?
A

中にインナーを重ねるか、ストールを巻いて胸元の深さを調整しましょう。グンゼの解説も、深すぎるVネックは谷間が見えるため、浅めのものを選ぶか、インナーやストールで調整するようすすめています。買う前には、前かがみになって胸元が見えすぎないかも確かめておくと安心です。

Q前に着ていた服がしっくりこないのはなぜですか?
A

年齢とともにバストの位置や形が変わることも、理由の1つとして考えられます。ワコール人間科学研究所の発表を伝える[2010年の報道](https://www.j-cast.com/2010/04/15064627.html)によると、バストの形は段階的に変わり、50歳代では位置そのものが下がる段階の人が47%でした。服を見直す前に、バストを測り直してブラを合わせることから始めてみてください。