骨格ナチュラルのジャケット|ゴツく見えにくい丈・形・素材の選び方

街なかでロング丈のジャケットを着た女性

この記事でわかること

  • 丈は腰より下まで長め、形はゆとりのあるボックス型を
  • 襟は深めのVゾーン、生地は麻やツイードなど風合いのある素材を
  • ショート丈はボトムやストールで全体の長さを足して補う
  • 式典は麻より、ウールや硬めのツイードの長めのジャケットで

「ジャケットを着ると肩まわりがゴツく見える」「ゆったりした形を選ぶと、今度はだらしなく見える」。秋になって通勤や子どもの行事のジャケットを選ぶとき、そう感じたことはありませんか。

そこで本記事では、骨格ナチュラルさんのジャケットがゴツく見える理由と、丈・形・襟・素材の選び方の基準をまとめました。店頭でも通販でも、失敗しにくい1着を選びやすくなるでしょう。

あわせて、種類別の選び方、仕事・式典・休日の合わせ方、サイズの見方と試着のポイント、手持ちのジャケットを生かす工夫も紹介します。次のジャケット選びの参考に、ぜひ役立ててください。

骨格ナチュラルのジャケットがゴツく見える理由

たたんだ麻のジャケットと小物

ジャケットを着るとゴツく見えたり、逆にだらしなく見えたりするのは、センスのせいとは限りません。骨格ナチュラルの体のフレームと、ジャケットのサイズや丈、生地の量感が合っていないことが多いでしょう。なお、骨格診断は民間の理論で、団体によって説明が少しずつ違います。骨格ナチュラルの服選び全体は骨格ナチュラルの記事で紹介しています。

骨や関節がしっかりしたフレームの体

骨格ナチュラルは、骨や関節がしっかりしていて、四角形のようなフレーム感のある体つきが特徴です。一般社団法人骨格スタイル協会の自己分析では、首は長めで首の筋がしっかり見え、胸板は厚みよりも肩のラインや骨が目立つと説明されています。二神弓子氏が代表を務めるICBI(骨格診断の講座を開く会社)の骨格診断の解説でも、キーワードは「フレームがしっかりしている」「スタイリッシュなライン」でした。

二神弓子氏が監修するワコールの骨格診断のページでは、骨格ナチュラルは着こなせる服の幅が広いとされています。ゆとりや風合いのある服で、骨や関節をほどよくカバーするのがポイントです。

体に沿う形や短い丈は骨っぽさが目立ちやすい

体にぴったり沿う形や丈の短いジャケットは、骨や関節の存在感がそのまま出やすく、ゴツく見える原因になりがちです。骨格スタイル協会の自己分析では、骨格ナチュラルが難しく感じやすいアイテムとして、かっちりしたスーツ、体にぴったりする服、着丈の短い服が挙げられています。

一方で、同協会の公式の説明では、シンプルなファッションでは控えめでさびしい印象になりがちとも書かれていました。同じ説明では、ボリュームのあるストールや長めの着丈で足すとよいとされています。ゆとりは足しつつ、長さや素材の風合いで全体の量感を合わせることが大切です。

骨格ナチュラルに合うジャケットの選び方の基準

黒いロング丈のジャケットを着た女性

選ぶときに見るのは、丈・形・襟・素材の4つです。ICBIの解説では、テーラードジャケットを選ぶときの目安が骨格タイプ別に示されています。

項目ナチュラル参考:ストレート参考:ウェーブ
着丈長めお尻が隠れるくらい短め
袖丈長袖〜長め基本の長袖7〜8分丈
襟の開き(Vゾーン)深すぎず浅すぎず深め浅め
ウエストの絞りボックス型自然な絞り強め
袖の太さ太め普通細め

丈は長め、形はゆとりのあるボックス型に

丈はお尻が隠れるくらいか、それより長めのものにし、ウエストを絞りすぎないボックス型を選ぶと、骨格のフレームとジャケットの量感が釣り合いやすくなります。前述のICBIの解説では、骨格ナチュラルにはナチュラルショルダーとボックスシルエットのデザインがすすめられ、着丈は少し長めでもバランスが取れるので小柄な方でもぜひ、と書かれていました。

三越伊勢丹の骨格タイプ別の特集でも、骨格ナチュラルはローウエスト、ルーズフィット、長めの着丈が目安とされています。ゆったりしたサイズを選んでも、丈が長ければだらしなく見えにくいでしょう。

襟は詰まりすぎないVゾーン、生地は風合いのある素材

襟はV字の開きが浅すぎないもの(深め〜中くらい)を選び、生地は麻・綿・硬めのツイード(ブリティッシュツイード)など風合いのある天然素材にすると、こなれた印象になりやすいです。骨格スタイル協会の骨格スタイルアドバイザー(2級)、土肥里美氏は、ビジネス向けのコラムで、Vゾーンが深めのものを選ぶと全身のバランスがよく見えると書いています。ICBIの目安は「深すぎず浅すぎず」で、目安は団体によって少し違います。

骨格スタイル協会の自己分析では、似合う素材として、天然素材やうねや厚みのあるもの(麻、綿、コーデュロイ、ブリティッシュツイード、バックスキン、デニムなど)が挙げられていました。表面がつるりとした薄い生地より、織り目や凹凸のある生地のほうが合わせやすいでしょう。

種類別に見る骨格ナチュラルのジャケット

粗い織りのツイード生地

同じジャケットでも、種類によって合わせ方のコツが変わります。よく見かける種類ごとに、選び方を整理しました。

ロングジャケットは得意な形

腰やお尻がしっかり隠れるロングジャケットは、骨格ナチュラルさんが得意とする形です。前述の土肥氏は、骨格ナチュラルの方から「似合うスーツがない」という声をよく聞くとしたうえで、ジャケット選びで重要なのは着丈の長さで、ロングジャケットが似合うと書いています。

ICBIの解説では、得意なアイテムの筆頭にボックスラインのジャケットが挙がり、おすすめのジャケットにテーラードとサファリジャケットが入っていました。長さとゆとりのあるデザインから選ぶと、失敗しにくいでしょう。

テーラードはシンプルにして重心を下げる

テーラードジャケットを着るときは、デザインはシンプルにし、ボトムやアクセサリーで重心を下に持ってくると、きちんと感とこなれ感を両立しやすくなります。骨格スタイル協会の認定講師白杉端子氏は、ビジネス向けのコラムで、骨格ナチュラルの方には基本的にシンプルなテーラードのコーディネートがおすすめで、重心を下に持ってくるとぐっとエレガントになると書いています。

同じコラムでは、ひざ下のペンシルスカートで縦のラインを強調したり、ワイドパンツで重心を下げたりする方法も紹介されていました。かっちりしすぎるスーツが難しく感じるときも、この組み合わせなら取り入れやすいでしょう。

ショートジャケットは全体の長さで補う

ショートジャケットも着られないわけではなく、ボトムやストール、ネックレスで全体に長さを足せば取り入れやすくなります。白杉氏は前述のコラムで、ショートジャケットは着られないのかという問いに「そんなことはありません」と答え、ノーカラーのショートジャケットを着るときも全体の長さにこだわるよう書いています。

同じコラムでは、ドレープの入ったカットソー、ロングネックレス、長めのストールで重心を下げる方法がすすめられていました。ショート丈を選ぶときは、ロングスカートやワイドパンツと合わせるとバランスが取りやすいでしょう。

場面別のジャケットの合わせ方

ストライプのジャケットにワイドパンツを合わせた女性

ジャケットは、合わせるボトムや小物で印象が大きく変わります。骨格スタイル協会のコラムや式典の服装の解説などをもとに、場面ごとの組み合わせをまとめました(Millie編集部の整理)。

場面ジャケット合わせるもの
仕事ロング丈、シンプルなテーラードワイドパンツ、ひざ下のスカート
入園・入学式ツイードやとろみ素材の長めのセットアップひざ下丈、パールのネックレスやブローチ
休日麻や綿のゆったりしたジャケットデニム、Tシャツ、大きめのバッグ

仕事はワイドパンツやひざ下スカートと

仕事では、ロング丈やシンプルなテーラードのジャケットに、ワイドパンツやひざ下丈のスカートを合わせると、重心が下がってバランスよく見えやすくなります。前述の土肥氏は、パンツスーツがよく似合い、ワイドパンツを合わせるのもおすすめで、スカートならひざ下丈のボックス型を選ぶとリッチな印象になると書いています。

土肥氏は、シンプルでベーシックなアイテムだけでは物足りなさを感じやすいので、ボリューム感のあるアクセサリーや小物を足すようすすめていました。パンツの選び方は骨格ナチュラルのパンツの記事も参考にしてください。

入園・入学式は麻よりツイードやウールで

入園・入学式などの式典では、マナーを優先し、麻や綿よりツイードやウールの長めのジャケットを選ぶと安心です。骨格スタイル協会の骨格スタイルアドバイザー(2級)、増子栄子氏のセレモニースーツのコラムでは骨格ナチュラルに麻のロングジャケットがすすめられていますが、WEAR運営局の式典の服装マナーの解説では、綿や麻などシワになりやすいカジュアルな素材は避けるよう書かれています。

同じ解説では、表面に上品な凹凸のあるツイードや、とろみと光沢のある生地が式典向きとされていました。株式会社AOKIが運営するジャケジョ研究所の調査リリースでも、式典の生地にはウールやツイードがすすめられ、コットンやリネンは避けるとされています。式典向けの上品な凹凸のあるツイードの中から、ハリのある硬めのものを選ぶと、マナーと得意な素材の両方に合わせやすいでしょう(Millie編集部の整理)。服装の決まりは園や学校、地域で違うので、迷ったら確かめておきましょう。式典の服装全体は入学式・卒業式の母親の服装の記事で紹介しています。

休日はゆったりした羽織りとして着る

休日は、麻や綿のゆったりしたジャケットを、デニムやTシャツの上にさっと羽織ると、骨格ナチュラルさんらしいこなれた雰囲気になりやすいでしょう。二神弓子氏が監修するホーユーの解説では、上下どちらかはビッグシルエットにしたほうがあか抜け、素材はコットンやリネン、デニム、ウールなどラフな印象の天然素材がよいと書かれていました。

ICBIの解説でも、骨格ナチュラルのテーラードジャケットに合わせるインナーとして、シャツ、Tシャツ、カットソーが挙がっていました。前述の白杉氏がすすめる大きめのバッグや大ぶりのネックレスを合わせると、さらにバランスが取りやすいでしょう。

サイズの見方と試着・通販で確かめること

白い台に置いたメジャー

骨格ナチュラルさんは、ゆとりの「ほどよさ」が見え方を左右します。号数の意味と寸法の測り方を知っておくと、店頭でも通販でも選びやすくなるでしょう。

号数より肩幅と着丈の寸法で選ぶ

ジャケットは、9号(9R)やMといったサイズ表示だけで決めず、商品の肩幅・着丈・袖丈の寸法を見て選ぶと、ゆとりの度合いを比べやすくなります。一般財団法人ボーケン品質評価機構の解説によると、上着のサイズ表示はバスト・ヒップ・身長という体の寸法を表すものです。一般財団法人カケンテストセンターがまとめたJIS L 4005:2023の表では、身長158cmの9Rならバスト83cm・ヒップ91cmの人が対象です。服の肩幅や着丈まで決まるわけではありません。

FASHIONSNAPの採寸の記事では、大妻女子大学家政学部被服学科の中川麻子准教授の解説として、着丈は後ろの襟付けの中心から裾まで、袖丈は肩先から袖口までの直線で測ると紹介されています。手持ちでちょうどよいゆとりの1着を同じ方法で測り、商品の寸法と比べましょう(Millie編集部の整理)。

試着はゆとりと丈のバランスを鏡で見る

試着では、当日に合わせるボトムをはいた状態で全身を鏡に映し、ゆとりと丈のバランスを確かめると安心です。お直し専門店の解説でも、お直しの採寸は実際に着る場面を想定した服装・インナーで行うと、仕上がりのイメージのずれを防げるとされています。買うときの試着も同じで、当日のインナーとボトムで確かめましょう(Millie編集部の整理)。試着では、次の点を見てみましょう(Millie編集部の整理)。

  • 丈がお尻まで隠れ、全体が短く見えないか
  • 身幅にゆとりがあり、体のラインを拾いすぎないか
  • 袖が手の甲を覆うほど長すぎないか
  • 合わせるボトムと並べて、重心が下に見えるか

式典用なら、前述のWEAR運営局の解説にあるように、試着室で椅子に座った姿も確かめておくと安心です。

手持ちのジャケットを生かす工夫とお直し

大判のストールを巻いた女性

手持ちのジャケットも、小物の合わせ方やお直しで着やすくなることがあります。骨格スタイル協会の説明でも、骨格タイプと違う服も、ウエスト位置を変えたり小物を足したりすれば素敵に着こなせるとされていました。

長いストールや大ぶりの小物で重心を下に

手持ちのジャケットが短く、かっちり見えるときは、長めのストールやロングネックレス、大きめのバッグを合わせて、全体に長さとボリュームを足すと着やすくなります。前述の白杉氏のコラムでは、ロングネックレスや長めのストールで重心をぐっと下げる方法や、大きめのバッグ、大ぶりで存在感のあるネックレスがすすめられていました。

ベルトを使うときは、締めすぎないのがコツです。骨格スタイル協会の骨格スタイルアドバイザー(2級)、misaco氏のベルトのコラムでは、骨格ナチュラルの方は体のラインを出しすぎないよう少しゆるめに使うのがすすめられ、細めのベルトをウエスト位置に使うと大柄に見えやすいとも書かれています。

袖丈は直しやすく肩幅は直しにくい

お直しをするなら、袖丈は比較的直しやすく、肩幅は費用がかかり、大がかりな直しになりやすいと考えておきましょう。あるお直し専門店の料金表(2026年10月時点で掲載されている税込の参考価格)では、ジャケットの袖を短くする直しが、袖口に開きのない袖なら3,520円から、肩幅を狭くする直しが9,900円からでした。料金は店や素材によって変わります。

同じ店のよくある質問によると、袖丈の直しは、裏地のない筒袖なら通常1週間ほどですが、袖口にボタンなどがあって肩のほうから直すものは1か月ほどかかる場合もあるそうです。肩幅や身幅まで直すときは、一度すべてほどいて直すことになるとされています。式典の前のお直しは、早めに頼みましょう(Millie編集部の整理)。

まとめ

骨格ナチュラルさんのジャケットがゴツく見えるのは、骨や関節がしっかりした体のフレームに対して、サイズや丈、生地の量感が足りないからかもしれません。丈はお尻が隠れるくらいか長め、形はゆとりのあるボックス型、襟は詰まりすぎないVゾーン、生地は風合いのある素材を、号数より寸法で選ぶのが基本です。

まずは手持ちのジャケットに長めのストールやワイドパンツを合わせて、全身を鏡で見てみてください。自分の骨格タイプを確かめたいときは、無料の骨格診断が目安になります。

Questions & answers

骨格ナチュラルのジャケットに関するよくある質問

骨格ナチュラルさんのジャケット選びについての、3つの疑問をまとめました。

Q骨格ナチュラルか自信がないときは?
A

骨格診断は民間の理論で、団体によって説明が少しずつ違います。大まかな方向がつかめれば十分なので、無料の骨格診断で目安を確かめ、試着で丈とゆとりのバランスを見て決めましょう。ストレートと迷う人は、骨格ストレートとナチュラルの違いの記事も参考になります。

Qオーバーサイズならどれでもいい?
A

ゆとりのあるサイズは骨格ナチュラルさんの得意ですが、丈まで短いと全体が大きく見えやすくなります。前述のICBIの解説では、長めの丈とゆったりしたラインでフレームの美しさを生かすとよいそうです。身幅のゆとりと長めの丈をセットで選び、袖が手を覆うほど長いものは避けると、だらしなく見えにくいでしょう(Millie編集部の整理)。

Q体型が変わっても同じ選び方でいい?
A

骨格診断アナリスト協会の[説明](https://fashion.or.jp/kokkaku/)では、太っても痩せても診断結果は変わらないとされています。この考え方にそえば、選び方の基本は同じです。ただ、体型が変わると合う肩幅や身幅は変わるので、号数より寸法で選び直しましょう。冬の着こなし全体は骨格ナチュラルの冬服の記事で紹介しています。