イエベブルベは血管で分かる?手首の見方と迷ったときの判断

緑の葉にそっと触れる手

この記事でわかること

  • 血管が緑っぽいとイエベ、青っぽいとブルベといわれるが目安の1つ
  • 血管の色は血の色ではなく、肌を通した見え方と色の対比
  • 日中の自然光で、色の強い服やネイルを外して手首の内側を見る
  • 結果が割れたら、顔の近くに黄みと青みの色を当てて比べる

「手首の血管を見たけれど、青にも緑にも見えて決められない」「そもそも血管があまり見えない」。服やリップを選ぶ前にイエベ・ブルベを確かめようとして、そこで手が止まってしまうことがあります。

そこで本記事では、血管の色でイエベ・ブルベを見分けるときの考え方と、青や緑に見える仕組み、正しい見方の手順をまとめました。迷った理由が分かり、自分がどちら寄りかの大まかな方向をつかみやすくなるでしょう。

あわせて、見え方がずれやすい条件と、ほかのサインとの組み合わせ方、決めきれないときの次の一歩も紹介します。似合う色選びの参考に、ぜひ役立ててみてください。

血管の色はイエベ・ブルベを見分ける目安の1つ

やわらかな日の光に照らされた手首

手首の血管を見て青か緑か決められなくても、心配はいりません。血管の色は、イエベ・ブルベを見分けるときによく紹介される目安の1つで、それだけで決めるものではないからです。なお、パーソナルカラーは民間の理論で、団体によって考え方が少しずつ違います。

緑っぽいとイエベ、青っぽいとブルベといわれる

手首の内側の血管が緑っぽく見えればイエベ、青っぽく見えればブルベの傾向がある、と紹介されることの多い方法です。カラーコーディネーターの松本英恵氏も、All Aboutの記事で、手首の血管が緑色に見えればイエベ、青く見えればブルベと考えられる、と手軽な見分け方として紹介しています。

ただし同氏は、静脈の色の影響(スキンアンダートーン)の強さは人それぞれで、どちらか判別が難しいタイプもいると書いていました。記事の本編でも、手のひらの血色や唇の色など、いくつかの質問を合わせて判定する形がとられています。血管は、手軽な入り口と考えるとよいでしょう。

血管だけでは決めきれない理由

血管の色は肌の黄み・青みを映す目安として紹介されているもので、それがそのまま「似合う色」になるとは限らないため、血管だけでは決めきれません。一般社団法人新パーソナルカラー協会の解説では、肌・目・髪などの体の色とパーソナルカラーは同じとは限らず、同じベースの色が必ず似合うという理論ではないとされています。

NPO法人日本パーソナルカラー協会が2026年6月の日本色彩学会で発表した研究でも、肌の色と同じベースの色が必ず似合うという単純な対応は確認されませんでした。要旨によると、30の条件のうち肌の色と同じベースがはっきり選ばれたのは5条件で、20条件でははっきりした差がなく、残りの5条件では肌と異なるベースが選ばれています。モデルは各実験日5人と少なく、協会もさらなる検証が必要としていますが、肌の色だけで決めない理由の1つになるでしょう。

血管が青っぽく見える仕組み

夕方の光にかざした手

血管が青っぽく見えるのは、血管の中の血が青いからではありません。仕組みを知っておくと、見え方が人や条件で変わる理由も分かりやすくなります。

血そのものの色ではなく肌を通した見え方

静脈の血は赤〜暗い赤で、青っぽく見えるのは、皮膚を通して光が届くときの見え方によるものです。1996年に学術誌Applied Opticsに載ったKienle氏らの論文では、血管の色は、皮膚が光の色ごとに散らしたり吸収したりする性質、血液の酸素の状態、血管の太さと深さ、目と脳の色の感じ方で決まるとされています(Millie編集部訳)。

カナダのウォータールー大学の研究紹介(2018年)によると、1990年代半ばの研究で、赤や緑の光は血液に吸収されやすい一方、青い光は皮膚の奥まで届かず、血液に届く前に散らされやすいことが分かり、人の色の感じ方とあわせて静脈が青っぽく見える理由が説明されました(Millie編集部訳)。血管の太さや深さでも見え方が変わるため、肌の色が近い人どうしでも、血管の色が違って見えても不思議ではありません。

まわりの肌との比べ合わせでも色が変わる

血管の色は、まわりの肌の色と比べ合わせて見ている部分もあるため、周囲の色によって違って見えることがあります。立命館大学総合心理学部の北岡明佳氏は、2016年の日本香粧品学会での講演資料で、手の写真を拡大して確かめると、青く浮き出て見える静脈は物理的には青くなく、彩度の低いオレンジ色だったと紹介していました。

北岡氏は、まわりの肌色に囲まれた静脈に、肌色の反対の色である緑みのある青が感じられる「色の対比」が起きていると説明していました。手首の近くに色の強い服やネイルがあると比べる相手が変わり、見え方がずれやすいので、見るときは条件をそろえましょう(Millie編集部の整理)。なお、緑に見えるか青に見えるかの違いを肌の黄み・青みに結びつけるのは、あくまで目安として紹介されている考え方です。

手首の血管の正しい見方

窓辺の光が当たる手元

血管の色は条件で変わるので、毎回同じ条件で見ることが大切です。次の手順で確かめてみましょう(Millie編集部の整理)。

日中の自然光で手首の内側を見る

手首の血管は、日中の窓辺など、自然光が入る明るい場所で見ると、照明の色に左右されにくくなります。前述の松本氏も、手のひらや唇の色を見る診断について、微妙な色みの違いを見るので、自然光が入る明るい室内で、家族や友人と一緒にやってみると分かりやすいとすすめています。日本パーソナルカラー協会の研究でも、北向きの窓からの昼の光と白色の照明を合わせた部屋で、色を見比べていました。

夜の室内の照明の下で見た色は、参考にとどめておきましょう。同じ場所・同じ時間帯で何日か見比べると、たまたまの見え方に引きずられにくくなります(Millie編集部の整理)。

色の強い服やネイルを外し写真では決めない

手首のまわりの色の強い服やネイル、アクセサリーは外し、スマホの写真ではなく自分の目で見て確かめましょう。前述のとおり、血管の色はまわりの色との比べ合わせで変わって見えることがあります。白い紙を手首の下に敷くと、比べる相手をそろえやすくなるでしょう(Millie編集部の整理)。

新パーソナルカラー協会の解説では、実物で見る色は光を反射して見える色で、画面で見る色は画面そのものが光を出す色なので、同じように見えても成り立ちや見え方が違うとされています。血管の色は写真では判断せず、自然光の下の実物で確かめると安心です。顔映りを写真で比べるときの条件は、セルフ診断のやり方の記事で紹介しています。

血管の色で迷いやすい条件

暖色の照明の下に差し出した手

青にも緑にも見える、日によって違う、と迷うのは、見方が下手だからではありません。日本色彩学会パーソナルカラー研究会の報告でも、肌や目・髪の色を自分で見るセルフチェックは判断の基準が分かりにくく、回答者も難しさを感じているようだと考察されていました。迷いやすい条件を知っておきましょう。

照明が変わると肌と血管の色も変わって見える

オレンジっぽい電球色や青白い昼光色など、照明の色が変わると、肌も血管も違う色に見えます。パナソニックの照明の解説では、物の色は、組成の違う光で照らすと違った色に見えると説明されています。LED電球の色温度の目安は電球色が約2700K、昼光色が約6500Kで、一般に約3,000K以下の光はやや赤み、約7,000K以上の光はやや青みを帯び、色温度が高いほど青み寄りになるそうです。

家の照明やお店の照明で見た色と、自然光で見た色が違っても不思議ではありません。迷ったら、照明の下で見た結果は参考にとどめましょう。

日焼けやお風呂上がりは見え方がずれやすい

日焼けのあとや、お風呂上がり・寒い屋外から戻った直後は、肌の色や赤みが変わり、血管の見え方もずれることがあります。環境省の紫外線環境保健マニュアル2020では、肌が黒っぽくなる日焼け(サンタン)は、赤い日焼けが引いた数日後に現れ、数週間から数か月続くと書かれていました。

千葉大学の溝上陽子教授は、大学の研究紹介で、肌の色を作る主な色素のうち、メラニンは日焼けなどで増え、ヘモグロビンは血流の変化で増減すると説明しています。日焼けをしてから数週間〜数か月は肌の色が変わっていることがあるので、日焼けが落ち着いた時期に、体が温まっていないふだんの状態で見比べましょう(Millie編集部の整理)。

色白の人や血管が見えにくい人は判断しにくい

色白で血の色が透けやすい人や、血管が細い・深い人は、血管の色を決めにくいことがあると考えられます(Millie編集部の整理)。MSDマニュアル家庭版の皮膚の色素の解説では、肌の色の濃さはメラニンの量で決まり、メラニンがなければ、皮膚から透けて見える血流のためにピンク色がかって見えるとされています。

前述のKienle氏らの論文でも、血管の太さと深さが色を決める要因の1つに挙げられていました。「よく見えない」「紫っぽい」と感じても心配はいらないので、ほかのサインと合わせて考えましょう。

ほかのサインと組み合わせて判断する

指輪とブレスレットを着けた両手

血管で決めきれないときは、ほかのサインと合わせて見ると方向をつかみやすくなります。主な方法の特徴をまとめました(Millie編集部の整理)。

方法分かること気をつけること
手首の血管肌を通した見え方照明・日焼け・血管の太さで変わる
手のひら・唇の色血色の色み自然光の明るい場所で見る
顔の近くに色を当てる顔映りの変わり方黄みと青みの両方を当てて比べる
診断ツール・プロの診断複数の質問や布での比較結果は目安として使う

手のひらや唇の色も合わせて見る

手首の血管に加えて、手のひらの血色や唇の色など、いくつかのサインを見て、多く当てはまった側を傾向と考えるのが実用的です。前述の松本氏の記事でも、本編は手のひらの血色、唇の色、黒目の色の3つの質問で判定する形でした。どれか1つの答えにこだわりすぎないことが大切です(Millie編集部の整理)。

大学の研究紀要に載った横山早美氏・山縣亮介氏の論文(2022年)の結論部では、プロの診断は顔の肌の色だけでなく、髪や目の色、顔立ちなども見て決めると説明しています。同じ論文の実験では、肌の色の系統によって判定が割れやすいものとそうでないものがありました(女子学生64人を学生が判定した1回目の報告)。

結果が割れたら顔の近くに色を当てて比べる

サインの結果が割れたときは、黄み寄りと青み寄りの色を顔の近くに当てて、顔映りを比べると判断しやすくなります。NPO法人日本パーソナルカラー協会の解説ページでは、顔に黄み寄りの色を当てると誰でも肌に黄みがのってふっくらと見え、青み寄りの色を当てると誰でも肌が白くすっきりと見えると書かれています。

誰にでも起こるこの変化のうち、どちらが自分にとって好ましく見えるかを比べるのがポイントです(Millie編集部の整理)。黄みと青みの服や、ゴールドとシルバーのアクセサリーを顔の下に当てて、自然光の下で鏡を見てみましょう。

決めきれないときの次の一歩

たくさんの色が並ぶカラーチャート

血管やほかのサインを見ても決めきれないことは、珍しくありません。イエベ・ブルベを縛りではなく目安として使い、必要なら診断ツールやプロの力を借りましょう。

イエベ・ブルベは色選びの目安として使う

イエベ・ブルベは、似合う色を選ぶときの目安の1つと考え、柔軟に使うと楽になります。NPO法人日本パーソナルカラー協会の説明では、イエローベース・ブルーベースは色の性質のうち「色相」という1つの属性で、同協会は明るさや鮮やかさなども含めて似合う色の特徴を見るとしています。

株式会社AppBrewが2026年5〜6月に、同社のコスメアプリを使う10代〜50代の男女3,003人へ行ったアンケート調査(発表)では、71%が自分のパーソナルカラーを知っている一方、似合うとされる色以外のコスメも「時々買う」と答えた人が36%で最も多くなっていました。結果は、迷ったときの道しるべくらいに使えば十分でしょう。

迷ったら診断ツールやプロの診断を使う

自分で決めきれないときは、質問に答える診断ツールや、布を顔に当てて見てもらうプロの診断を使うと、方向をつかみやすくなります。株式会社ビズキが2024年12月に20〜59歳の女性2,000人へ行ったネットリサーチでは、パーソナルカラー診断を受けたことがある人は24.4%で、方法は自己診断が最も多くなっていました(発表)。

Millieの無料のパーソナルカラー診断では、質問に答えるだけで大まかな傾向をつかめます。セルフ診断のほかの項目はセルフ診断のやり方の記事、目の色の見方はイエベブルベは目で分かる?の記事で紹介しています。

まとめ

手首の血管が緑っぽいとイエベ、青っぽいとブルベといわれますが、血管の色は肌を通した見え方で、照明や日焼け、血管の太さでも変わります。血管は目安の1つと考え、自然光の下で条件をそろえて見て、ほかのサインや顔の近くに色を当てた見え方と合わせて判断するのが基本です。

まずは晴れた日の日中に窓辺で、手首と手のひらの色を見比べてみてください。大まかな傾向を知りたいときは、無料のパーソナルカラー診断が目安になります。

Questions & answers

イエベ・ブルベと血管に関するよくある質問

血管でイエベ・ブルベを見分けるときの、3つの疑問をまとめました。

Q血管が紫や青緑に見えるときは?
A

紫や青緑に見えて決めにくい人もいます。前述の松本氏も、イエベ・ブルベには、どちらか判別が難しいタイプもいると書いています。どちらとも言いにくいときは、手のひらや唇の色、顔の近くに色を当てたときの見え方と合わせて考えましょう。黄み・青みのどちらにも寄りきらないタイプについては、ニュートラルの記事で紹介しています。

Q日焼けするとイエベ・ブルベは変わる?
A

一般社団法人新パーソナルカラー協会の解説では、肌や髪、目の状態は年齢や環境によって変わるので、パーソナルカラーも状況に応じて見直すことが大切とされています。日焼けをしてから数週間〜数か月は肌の色が変わっていることがあるので、血管で見るのは日焼けが落ち着いてからにしましょう。

Q肌が黄色っぽいならイエベですか?
A

肌が黄色っぽく見えるだけで、イエベとは限りません。前述の新パーソナルカラー協会の解説のとおり、体の色とパーソナルカラーは同じとは限らないからです。日本色彩学会誌に載った山田雅子氏の[研究](https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcsaj/41/2/41_55/_article/-char/ja/)(2017年)では、日本人の女子学生82人に、自分の肌を理想の肌より黄み寄りにとらえる傾向が見られました。肌の印象だけで決めず、顔の近くに色を当てて比べてみましょう。